ひじきの五色和え浅井フーズ通信

気になるカラダ お助けレシピ

2020.12.17

この時期気になるのは 骨粗鬆症

骨は常に新陳代謝を繰り返しています。古くなった骨は破骨細胞が壊し、骨芽細胞が新しい骨を作るというサイクルによって日々生まれ変わっているのです。しかし、偏食やダイエット、出産などによるカルシウム不足、閉経や加齢による女性・男性ホルモンの減少などで、このサイクルのバランスが崩れてしまうことに。すると骨密度が低下し、骨がもろくなってしまうのが骨粗鬆症です。腰背部痛が生じたり、骨折しやすくなり、転倒・骨折・寝たきりになる原因にも。骨がスカスカになる前に、日頃からの予防を心がけることが大切です。

まずは骨の主成分であるカルシウムを摂ること。また、カルシウムの沈着を促すマグネシウム、女性ホルモンに似た作用を持つイソフラボン、骨形成を助けるコラーゲンなど、バランスの良い食事からさまざまな栄養素を摂ることが大事です。カルシウムの吸収を助けるビタミンDは紫外線に当たることにより体内でも生成されるので、5~6分程度の日光浴でも骨粗鬆症予防に有効です。もう一つ必要なのが運動。軽い運動は筋肉を作るとともに骨の新陳代謝を活性化し、骨の強化につながります。ポカポカと陽射しも気持ちの良いこの季節。窓ガラス越しの紫外線ではビタミンDは作られません。骨粗鬆症予防に、冬の運動不足解消に、軽いお散歩の習慣を始めてみましょう。

【骨粗鬆症に良い主な栄養成分】

  • カルシウム:骨をつくる材料となるミネラル。小松菜、ほうれん草、ひじき、小魚、乳製品などに豊富。
  • マグネシウム:カルシウムの骨への沈着を促進する。大豆、海藻、種実類に豊富。
  • ビタミンD:小腸でカルシウムの吸収を助ける。きのこ類、魚類に豊富。
  • イソフラボン:骨からカルシウムが溶け出すのを抑える女性ホルモンに似た作用がある。

【食材ノート ひじき】

 ひじきは日本では縄文、弥生時代より食され、「延喜式」には朝廷への貢納品として記されています。土壌や水にカルシウムの少ない日本ならではの先人の知恵だったのでしょうか。養殖の輸入物がほとんどとなった現在も、国産ひじきはほぼ天然物だそう。古くから良質なひじきの産地だった伊勢をはじめ、房総半島、愛媛、対馬・壱岐などが主な産地です。

 大きく分けると、その名の通り先端の芽だけ摘んだ、やわらかい「芽ひじき」と、茎の部分で歯ごたえのある「長ひじき」があります。いずれにしても流通しているひじきの多くは乾燥ひじきなので季節感がないかもしれませんが、旬は春です。  ひじきは低カロリーで食物繊維がたっぷり。さらにカルシウムや鉄分などのミネラルが海藻の中でもトップクラスの豊富さ。大豆などのタンパク質と合わせて摂るとビタミンB群の吸収も高まり、栄養価もアップし、ダイエットにはうってつけの食材です。

 ひじきを辞書で引くと「鹿尾菜・羊栖菜」という漢字が出ていますが、由来は不明だとか。鹿尾菜の方は、ひじきの芽が鹿の尾のように見えるからという説が有力だそうです。今度お料理する際に、じっくり見てみて下さいね。

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