2021.04.01
新型コロナウイルスの流行で熱を測る機会が増え、ご自分の平熱を再認識された方も多いのではないでしょうか。
平均は36度5分~37度1分。平熱36度以下の場合が低体温とされています。これはあくまでも一つの目安で、冷え性だから低体温というわけではありません。36度5分程度の平熱であっても、ご自身の感覚として「お腹や腰が冷える」「夏でも手足が冷たい」という人は、意外に多いものです。
不眠、頭痛、倦怠感、下痢、食欲不振、むくみ、頻尿など、一見、関係ないと思われる症状が、実は冷えと関係しているケースは少なくありません。平熱が低く、基礎代謝が活発でないことから、太りやすい、内臓脂肪がつきやすいということにもつながってきます。
特に女性は寒い時期に限らず冷えやすいので要注意。生理痛、不妊、子宮筋腫など婦人科系のお悩みを抱える女性の多くは、冷えの傾向があります。
男性よりも女性に冷えタイプが多い理由は、男性より筋肉量が少ないため筋肉が作る熱エネルギーが少ない、ダイエットを意識して食事の量が少ない、おしゃれのために薄着で寒さを我慢することが多いなどが挙げられます。
また、精神的なストレスにより体が緊張して、血管も収縮しやすくなり、冷えがもたらされている場合もあります。
冷えは思いの他、広い範囲に影響を及ぼしています。そこで、体温を適正な温度まで上げるための活動が「温活」です。「たかが冷え」、「たかが温活」と思うかもしれませんが、冷えは免疫力にも関係しているので、軽視できません。免疫力を高くキープするのは、新型コロナウイルスなどの感染を防ぐためにも重要なことは、皆さん、よくご存じでしょう。
免疫力は、体温が1度上がると5倍もアップし、逆に体温が1度下がると30%低下すると言われています。さらに、免疫力アップはがんの予防にもつながります。がん細胞が最も増殖するのは体温が35度の時とされています。冷えを解消し、体温を高めに維持できるようになると、健康寿命を延ばすことにもつながるのです。
温活によって冷えや血流を改善していくと、免疫力がアップし、様々な不調もよくなることが期待できます。血流がよくなれば、脳の働きもアップ。認知症の予防や改善にも有効です。