豆腐のカレーあんかけ浅井フーズ通信

気になるカラダ お助けレシピ

2020.12.15

この時期気になるのは 二日酔い

忘年会、新年会の季節です。飲んでいる間は楽しいけれど、翌日になって飲み過ぎた事を後悔する二日酔い。頭痛、吐き気などの不快感が残るのは嫌なものです。胃や腸で吸収されたアルコールは肝臓に送られると酵素によってアセトアルデヒドという物質に分解されます。これは毒性が強いので、さらに別の酵素で酢酸に分解されてエネルギーとして利用され、最終的には水と二酸化炭素になって体外に排出されます。しかし、分解酵素の代謝能力には大きな個人差があります。自分の能力の限度を上回る量のお酒を飲んだり、飲むペースが速いと分解が間に合わなくなり、処理しきれないアルコールやアセトアルデヒドが全身に回って酔うことになるのです。それが次の日まで残ってしまった、いわば肝臓のオーバーワーク状態が二日酔いです。

二日酔いを防ぐには、まず飲む量に気をつけ、自分のペースでゆっくり飲むこと。必ず食べながら飲むこと。肝臓の代謝機能が高まるタンパク質豊富な豆腐などの大豆製品や野菜類の肴がおすすめです。それでも飲み過ぎてしまったら水分を補給してアルコール濃度を薄め、早く排出されるようにして。横になって休むことも大事です。肝臓への血流が多くなり、代謝活動の働きも良くなります。上手に飲んで翌日はスッキリ!を心がけましょう。

【二日酔いに良い主な栄養成分】

  • タンパク質:肝臓の傷んだ細胞の修復に必要な栄養素。中でも必須アミノ酸を含む良質なタンパク質が望ましく、特に植物性の方が肝臓で処理しやすい。
  • ビタミン類:さまざまな代謝を助けるために欠かせない働きをするので、バランスよくとることが大切。
  • タウリン:肝機能を高める働きがある。しじみやあさりに豊富。

【食材ノート ウコン】

 最近、健康食品やドリンク剤でよく目にするウコン。カレーのスパイスのひとつ、ターメリックの名でもよく知られています。ウコンはショウガ科の多年草でインドを中心とする熱帯アジアが原産です。日本では邪馬台国の時代から染料や生薬として使用されていたとも言われ、インドから中国を経て琉球王朝に渡り、江戸時代には徳川吉宗が栽培を試みたという平賀源内の記録があるそうです。中国漢方の古典には「鬱金(うっきん)」の名で紹介されており、そこから日本でもウコンと呼ばれることになったようですが、実は中国の鬱金にあたる種類は和名ではキョウオウ、中国で薑黄(きょうおう)とされる種類が和名でウコンを指し、これがターメリックでもあります。ややこしいですね。

 ウコンの主成分クルクミンは、ショウガによく似たその根茎に多く含まれています。カレー粉の色の元ともなっている色素成分で、肝機能を高めたり胆汁分泌を促す作用があります。その他にも精油成分やミネラル、ビタミンなどが含まれ、ウコンの栽培が盛んな沖縄では昔から料理やお茶をはじめ、さまざまな形で食生活に取り入れて健康に役立ててきました。琉球王朝時代には庶民には手の届かない不老不死の妙薬でしたが、今は誰でも利用できる健康食材です。     

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