2020.12.02
いやいや、今日も暑いですねー !
室長、女性はこの暑い中でも身だしなみのためにメイクをしているんですよ。汗を拭くにもゴシゴシこすらないように、などとても気を使うんです。
聞いているだけで汗が出てきますよ。ところで、今日のお困り相談は?
今日もまた、アクティストシリーズご愛用のお客様から、『クレンジングはないの? 』と訊かれてしまいました。
メイクをされている方にとっては、お化粧落としがスキンケアの第一歩ですから、お問合せはもっともかもしれませんね。
そういう時『軽いお化粧なら石けんを、しっかりお化粧される方は市販のクレンジング剤をご利用下さい』とご案内してきたのですが、お問合わせが多いので『うちでもクレンジング剤を開発して下さい』って社長に直訴しようかと思うんです。室長も一緒に来て下さいね。
まあまあ慌てないで。クレンジング剤がなくてもメイク落としはできますよ。ウチの奥さんのお墨付きもあるんです。
あの奥様のお墨付きですか? 是非とも伝授して下さい。
それではまず、ファンデーションの成分をみてみましょう。
ファンデーションにもいろいろなタイプがありますよ。
どれも基本は同じで、主に肌色の顔料(着色料)やその濃度を調整する粉体、それらの粉体を練り合わせ、肌へのノリを良くする油脂類から作られています。保湿剤や保護剤が入って、スキンケア効果を期待できるものもあります。僕は試したことは有りませんが…
わかってます。先に進んでください。
はい。メイク汚れは、ファンデーションに酸化した皮脂などが混ざった油汚れなので、油を使うと落としやすいのです。それでクレンジング剤はオイル主体で作られるんですよ。
汚れを油に溶かし込んで、その後ふき取ったりするんですね。でも、水で洗い流せるというクレンジング剤が増えていますけど ?
水で流せるクレンジング剤には合成界面活性剤が配合されているのですよ。汚れを含んだ油は、水ですすいだときにお肌の上で界面活性剤によって乳化され、水で洗い流せるようになるわけです。落ちが良いものほど強い界面活性剤が使われていますので、お肌の負担になることがあるんです。
そうだったんですか! でも、つっぱらないから好き、という人もいますよ。
オイル分を残したり、ある種の界面活性剤を残してお肌の脂質と水分とを結びつけさせて、ツッパリ感を感じにくくしているのです。
あらァ、オイル分はともかく界面活性剤が残るのは… 良いクレンジング剤を開発するのって大変そうですね。ところで、奥様のお墨付きの方法とは?
石けん中心のメイク落としです。余程の落ちにくいメイクでなければ、石けん洗顔だけで落とせる、と奥さんは力強く言ってますよ。
そもそも、石けんは油汚れを落とすものなのです。そのためにアクティストのソープもあるのですよ。使い方次第でメイクもきちんと落とせるのです。
恐れ入りました! ホワイトソープのあのモチモチ泡が、メイク汚れも包み込んで落としてくれちゃうんですね! でも、モイスチャーの優しい泡では、ちょっと頼りない感じもしますけど…
そのモイスチャーソープなのですが、優しい泡という見かけによらず、油汚れに結構強いのですよ。
というと?
どちらの石けんも天然の油脂から作りますが、モイスチャーソープは枠練り製法なので、油脂由来のグリセリンがそのまま残る、というところがミソなんです。グリセリンは水にも油にも溶けるという性質があるので、油汚れを浮かせもするし、水に流れるようにもしてくれるのですよ。しかも保湿剤としても働くので、洗い上がりはしっとりなんです。
モイスチャーの使用感の良さはそこにあったんだ! うちの石けんってすごい!
お肌をこすらずにメイク汚れとなじませるために、石けんをよく泡立てて丁寧に洗うことを意識してください。気になるときは二度洗いしても良いのですよ。
それでも、アイメイク(*)や口紅は落ちにくいのでは?
そういう時には、オリーブ油です。 油汚れとなじみやすいので、クレンジングにピッタリなんです。ウチの奥さんは、『口紅もアイメイクもスルスル落ちる』と言っていますよ。もちろん、ファンデーションも落とせます。
オリーブ油って、お料理に使うあのオリーブ油ですか? それなら界面活性剤を気にせずオイルクレンジングができますね。
ホホバ油やグレープシード油などもおすすめです。オリーブ油がお肌に合わない方はお試し下さいね。
クレンジングしないと気がすまないという方には、薬局で扱っている精製オリーブ油が、食用オイルのようなにおいもないのでおすすめです。100mLで4 ~ 500 円で購入できます。使い方はクレンジングオイルと同じ。乾いた手に適量を取り、指先をすべらせるようにしてファンデーションや口紅になじませます。アイメイク(*)には綿棒を使うと良いでしょう。ティッシュなどで抑えながら浮いた汚れをふき取った後は、アクティストの石けんを良く泡立てて、丁寧に泡で包み込むようにしてお肌に残った油分を洗ってください。もちろん、十分なすすぎをお忘れなく !
(*)『お湯で落とせるマスカラ』など特殊なものもありますので、念のため説明書を良くご覧いただき、説明書に従って下さい。